「今の生徒は突っ立っているだけ」
と、ABTを退団し、この8月に自身のバレエ教室を開くというディアナ・ヴィシニョーワが嘆いています。
元の記事は、ニューヨーク・タイムズです。
この手の嘆きというか、教えの現場で起きている問題は、身近なバレエ教師からも耳にしていたところです。
そもそも、2009年のIADMS(国際ダンス医科学学会)のダンス教師向け会報で、バレエ団内で起きている若手ダンサーの人間性の問題が取り上げられていて、その原因が入団前に受けていたレッスン内容にあると指摘されています。
でも、このヴィシニョーワの記事にもあるようなことが、すでに特異なケースではなくなっているようです。
この状況から察するに、IADMSが指摘する指導者の問題と言うだけでは不十分で、まともにレッスンが受けられないでいる生徒にも、学習態度ややる気の面で問題があるようです。
それが、世界各地で起きていると。
これが本当だとすると、バレエ界だけの問題ではなくて、次世代が劣化するという点で大きな問題を孕んでいるように感じます。