映画で紹介されたピルエットの名場面と言えば何と言ってもミハイル・バリシニコフの11回連続ピルエットですね。
何度見ても素晴らしいです。
あっさり回っているように見えて数えてみるとしっかり11回も回っている。
正に神技です。
YouTubeで「11 pirouettes」で検索してご覧ください。
そして、更に面白いのは、その場面を解説している動画も見つかること。
『11pirouettes-Slo-mo analysis of Baryshnikov in White Nights』
矢印を引いたり、スローモーションを使ったりして、詳細に解説しています。
で、分かることは、バリシニコフは基本に忠実に回っているということ。
何か特殊なテクニックを使っているのではなく、とにかく基本に忠実に行っている点です。
ピルエット習得で一つ押さえておきたい点は、
「スポット」
についてです。
前回のメールで石島が解説していたように
「顔を残さない」
を徹底しています。
回り始めるとすぐに振り返る、を繰り返しています。
生徒さんによっては「しっかり顔を残すように」と指導されていることがあるようですが、回転力を阻害する動きをあえてするのはおかしいと思いませんか?
「顔は残さずすぐに回す。」
ぜひこの点に注目して、もう一度バリシニコフの11回転ピルエットの映像をご覧になってみてください。
新しい発見があるかもしれませんよ。
バリシニコフはどう見ても力づくで必死に回っている感じには見えないですよね。
あっさりクルクルッという「感じ」です。
そう、彼の動きはムキムキの筋肉に頼るような動きではなくて、スムーズな回転に乗る感覚を活用したものです。
流石に連続11回転も回ると、どういう感覚がするのか味わったことがある人は、世界広しと言えどもそう何人もいないと思います。
まあ、凡人の私たちにはまずは2回転の感覚から味わってみましょう。
「感覚」とは神経の働きによるものです。
今回のプログラムでは、この神経系の感覚を研ぎ澄ますことも行います。
いつもと同じことをしても、いつもと違って感じられる。
そんな状態にすると、いつもより多く回れる可能性が出てきます。
では。
最後までお読みいただきありがとうございました。
PS
「いつもより余計に回ってる!」と先生に言われた生徒が履いていたものはこちら(イカ足サポーター)。