大空をめがけてスラーっと脚が上がるってどんな感じだろう。
グラン・ジュテで両脚をパーっと 180 度に開いて空中で止まってみたい。
しかもその瞬間を写真に収めてアルバムに…
そんな夢になかなか近づけないとき、
たいてい股関節の動きが良くないです。
ひょっとして左右の股関節の開き具合に差がありませんか。
フロアに座って足を伸ばしたまま開脚して行くと、
左 (あるいは右) がいつも開きにくいとか、
筋 (すじ) がギンギンに突っ張ってロックしてしまうとか。
そんなときストレッチでつい無理をしてパキッと痛みが走って、
かえって動かせなくなってしまった、なんてことありませんか。
心当たりのある方はここで紹介する調整法を試してみてください。
調整法と言ってもレッスン前の微調整程度のものですので、
ウォーミングアップの一つとお考え下さい。
一人でもできますが、相手を見つけてやってもらうとなお良いでしょう。
どうやるかというと、先ずは《観察》です。
最初にどの程度まで開けるかを観察します。
フロアに座って両膝を伸ばして楽にスッと開けるところまで開脚します。
このとき足首の力は抜いて楽にしておきます。
どちらの脚がどの程度まで開けているかを観察して下さい。
フロアの木目などを基準にするのも手ですね。
左脚を開かせる
次は《調整》です。どの動作も必ず痛くならない範囲で行いましょう。
仮に左脚の開き具合が良くないとします。
観察が終ったままの状態、つまり両脚を伸ばして開脚し、
背筋を天井に向けて伸ばした状態で、
顔を左の爪先に向けるように上半身全体を左へねじっておきます。
これで準備完了。では調整に入ります。
1. 左膝を伸ばしたまま上半身を左の踵の方向へ倒して止めます (胸を踵に近づけるイメージで)。
2. その状態のまま左の爪先を外側に倒して止めます (ターンアウト)。
3. その状態のまま上半身を最初の位置まで起こします。
4. その状態のまま左の爪先を内側に倒して止めます。
5. この 1. ~ 4. を慌てずに一連の動作 (ロボット・ダンスのイメージで) として行います (ストレッチじゃないですよ)。それを 1 セットとして 3~5 セット繰り返します。
(解剖学的な用語を使うと股関節について 1. は屈曲、2. は外旋、3. は伸展、4. は内旋です)
終ったら《確認》してみましょう。
左脚をさらに開脚してみてください。
観察したときより数センチ余計に開けるようになったでしょうか。
変化がなかったらもう一度 5. を行ってから再度確認してみてください。
変化があった方、おめでとうございます。ラッキーでしたね。
変化がなかった方、ごめんなさい。
薬と同じで万人に効果があるわけではないのでご勘弁下さい。
それではポイントを整理します。
大前提として痛くならない範囲で行うということを忘れないで下さい
まず《観察》する。現状を調べます。
次に《調整》する。無理はしないでくださいね。
最後に《確認》する。やりっぱなしだと効果が分かりません (もったいない)。
《観察》《調整》《確認》もまた 1 セットとお考え下さい。
なぜかというと観察しないで調整しても効果の有無が分かりませんし、
調整しても確認しなければやはりやはり効果の有無が分かりません。
ただ調整だけをやっていても変化したという実感がともなわないので、
いつのまにかこの調整法自体を忘れてしうでしょう。
右脚を開かせる
おっと右脚の開きがあまり良くない場合を忘れるところでした。
準備の段階では左のときと同様に右脚の方へ上半身を向けます。簡単ですね。
あとは左のときと同じです。
6. 右膝を伸ばしたまま上半身を右の踵の方向へ倒して止めます (胸を踵に近づけるイメージで)。
7. その状態のまま右の爪先を外側に倒して止めます (ターンアウト)。
8. その状態のまま上半身を最初の位置まで起こします。
9. その状態のまま右の爪先を内側に倒して止めます。
10. この 6. ~ 9. を 1 セットとして 3~5 セット繰り返します。
両方とも開きが良くない方。
片側ずつ両方ともやってみてください。
(繰り返しますが痛くない範囲で行って下さいね)
まとめ
関節を柔らかくするのはストレッチだけではありません。
皆さんのご健闘を祈ります。