「子ども達の運動能力が低下する中、どうやって高度化しているバレエや新体操を教えていくか?」
これが指導者が直面している問題となっています。
数字が見れる新体操を例にあげると、ロシアは長年最強国であり続けています。
世界選手権の金メダルの数が2位以下の国すべての合計より多いくらい最強です。※2 <( ̄^ ̄)>
ところが、あるロシア人指導者によると、ロシアでも子どもの体力低下が見られているそうです。
それなのに最強国であり続けているということは、指導法や指導環境による影響が大きいのではないでしょうか?
先日、終わったばかりのローザンヌ国際バレエコンクール。
毎年のように日本人が入賞していますね。
元々アジア人の才能発掘が目的とされていたとのことですので、創設の趣旨に沿った結果が出ているといえます。
だからと言って、簡単に参加できるものではない。
国立のバレエ学校がない中、日本から毎年何十名もの生徒を出場させられているのは、全国のバレエ教室の努力の賜物だと思います。
そういったバレエ教室の多くは、オーディションをしないか、してもそれほど厳しいものではないと思います。
なので、身体条件が良くてやる満々の子と、身体もやる気もそれほどでもない子が一緒にレッスンしています。
最近の子どもの体力などの調査報告書を見ると、運動能力に二極化が進んでいることが分かります。※3、※4
つまり、体の器用さに優れる子が増える一方で、優れない子も増えているわけです。
おそらく、これがバレエ教室で起きていることに通じているのだと思います。
同じレッスンを受けていて、どんどん上達していく子となかなか上達しない子。
昔から両極ともあったわけですが、最近は両極が盛り上がって、真ん中が下がってきているということです。
同じ報告書に出ていますが、この30年で小学生は体の器用さを失っています。
親や教師が子どもの頃普通に出来ていたことが、いまの子どもには出来なくなっているわけです。
そのことに気づいていない大人がつい言ってしまう一言がこれ。
「こんなことも出来ないの?」
ひょっとして言ってませんか?
報告書の結果に基づくと、
「出来ないんです(^^)v」
が正となります。
歯がゆいですよね。
そんな中でのバレエ指導です。
上側の子たちは従来の指導法で上達していけると思います。
問題は、下側です。
従来の指導法だと難しすぎたり、つまらなすぎたりする可能性が高い。
どうしましょう?
同じお月謝を払っているなら、同じような上達経験が得られるべきです。
実力を同じにするということではなく、実力差はあってもそれぞれが自分なりの上達が実感できるように指導しようということです。
この問題にすでに答えを提示できたのが日本のフィギュアスケート界。
荒川静香選手以降、世界レベルの選手が続々とで出来ていますよね。
それ以前とは歴然と違っています。
当方は実力の底上げに成功していると見ています。
そのやり方からヒントを得たい方は下記をクリックしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
バレエ上達ナビゲーター 長岐裕之
※1 神奈川県新体操強化練習会の報告
※2 「世界新体操選手権」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2016年9月14日 (水) 15:58 UTC、URL: http://ja.wikipedia.org
※3 『子どもの体力の現状と将来への影響』文部科学省
※4 『平成27年度神奈川県 児童生徒体力・運動能力調査報告書』神奈川県