神奈川県新体操クラブ連盟様からご依頼いただき、今年2月の強化練習会で当スタジオ主任教師石島みどり(アンクルトレーナー®、バレエ道場®師範)が指導に入らせていただくことになりました。担当するのは下記3クラスです。
1. アンクルトレーニング®
2. バレエ道場®
3. 新体操向けバレエ
いずれも日本では珍しい内容ですが、海外の選手たちが行っているトレーニングに通ずるものです。
それぞれについて簡単に解説します。
1. アンクルトレーニング®
新体操世界最強国ロシアに伝わるアンクルウエイトを巻かずに使うトレーニングです。先日引退することが決まったヤナ・クドリャフツェワ選手は、このトレーニングを考案したコーチのもとで新体操を始めた四歳の時からこれを行っていたそうです。世界新体操選手権個人総合三連覇を史上最年少で達成出来たのは、このトレーニングがあったからかも知れません。
2. バレエ道場®
荒川静香さん以降、日本のフィギュアスケート界が男女とも世界レベルの選手を継続的に輩出している背景には、コーディネーショントレーニングを取り入れたことがあります。
バレエを始め、他のジャンルのダンスも含め上達のためにもっと普及したほうが良いトレーニングの一つです。
バレエ道場®の中でもコーディネーショントレーニングの要素を取り入れた課題が出てきます。
オリンピック選手やプロスポーツ選手の多くが実践しているそうで、サッカーのFIFA作成の子ども指導用カリキュラムにもバッチリ取り入れられています。
役者や音楽家などの養成機関でも取り入れられているようです。
体を自由自在に使うことでパフォーマンスアップが図れるようになるためとのことです。
ロシアのバレエ・アカデミーの場合、低学年ではバレエの動きを習い始める以前に行い、上のクラスになるとアンシェヌマンの中に取り入れられたカリキュラムになっているようです。
ですが、日本のバレエの指導にはまだほとんど取り入れられていないようです。
日本のバレエ界は事実上の上達法後進国とも言える由々しき問題です。
なお、当スタジオのアカデミーコースで行っている「IQ体操®」は、このバレエ道場®の簡易版という位置づけとなっております。
3. 新体操向けバレエ
新体操やフィギュアスケートの選手など、審美系スポーツと呼ばれる選手も通常の練習の中にバレエレッスンを取り入れることがよくあります。
ロシアの場合も取り入れていますが、普通のバレエレッスンとは違っています。
日本だとバレエの先生に依頼して、普通のバレエレッスンを指導してもらうことがよくあります。
当スタジオでも以前、新体操クラブに出張レッスンをしていたことがあります。
ただし、YouTubeなどで見てもわかりますが、ロシアの新体操選手たちが行っているバレエレッスンは、通常のバレエとは異なり、新体操用にアレンジされた内容になっています。動きの種類や動かし方の原則が普通のバレエとは異なっているのです。
なので、今回の指導でも、普通にバレエレッスンをするのではなく、新体操向けにアレンジされた動きと構成のカリキュラム用意して指導させていただきます。
今のタイミングでの強化練習会には、東京五輪に参加する年齢層の選手が対象となっています。
世界で活躍する将来のオリンピック選手候補生に指導させて頂ける機会をいただき感謝です。
※参考
●アンクルトレーニング®
●バレエ道場®
●新体操向けのバレエレッスンについて、元新体操ヨーロッパチャンピオン植江田オルガ先生と石島が語っている動画はこちら。
●「IQ体操®」についての解説動画はこちら。
バレエ道場®、IQ体操®はダンシングファン株式会社、アンクルトレーニング®およびアンクルトレーナー®は一般社団法人日本バレエダンサー育成協会の登録商標です。